熱心に話を聞きメモを取る食と環境科生徒たち =宮古総合実業高視聴覚室

生徒の研究と経験を発表 宮総実高、産学連携の成果

 宮古総合実業高校(千葉直史校長)食と環境科は1日、同校視聴覚室で2年生が昨年9月13日から15日までの三日間市内ホテルや加工会社、建設会社などで仕事を体験したインターンシップ報告会と3年生が昨年から取り組んでいた課題研究の成果を発表した。生徒たちはそれぞれの取り組みを自身で作成したスライドを用いて説明し、また外部関係機関から指導講評を得て今後の研究の質を高めた。

インターンシップでの活動内容を報告した


 発表会は学習の深化、表現技術の習得を図るとともに1、2年生に対して「課題研究」の意識喚起を促すことなどが目的。インターンシップ報告会はこれを機に進路選択の一助となることを目的に行われた。
 同科の1~3年生合同報告・発表会は今回が3回目だという。この日は県宮古農林水産振興センターの農林水産整備課の職員も出席し指導講評を行った。
 報告会担当の栁原弘文教諭はインターンは社会とのつながりを持ちコミュニケーション能力の向上を図る狙いなどがあり、協力企業の現場で体験することで最先端の技術を学び身に付けた経験を今後、将来に生かしてほしいと激励した。
 2年生のフードクリエイトコースは▽ドン・キホーテ宮古島店▽沖縄UDSザ・リスケイプ▽浜口水産▽ヒルトン沖縄宮古島リゾート―を。環境クリエイトコースは▽石勝エクステリアグリーンメンテナンス・エメラルドコースト事務所▽東洋建設コンサルタント▽大米建設▽宮嶋建設―での実習を報告した。
 生徒らは職業体験からの収穫や取り組みを熱心な様子で伝えた。ホテル業を体験した根間桜さんらは「マナーは相手の気持ちをくみ、恥をかかさないことだということ、カトラリーなどの説明をお客さまから求められた時に十分答えられるよう準備しておくことを学んだ」、伊佐優理菜さんらは「厨房でのHACCAPから衛生管理意識について学べた」などを報告した。
 3年生による発表会では生徒自身が各グループで課題を提起し、調査、実験、研究および制作した成果を発表した。
 フードクリエイトコースは▽おさかなナゲット▽みそ製造とキャットフード製造を通して「マグロの高付加価値化」▽宮古島産色抜けアーサを利用した商品開発▽県魚を使ったせんべい―を。環境クリエイトコースは▽IPM総合的病害虫防除の普及を目指し「宮古島の『水』と『食』を守れ」▽癒しの空間づくり▽青空市場の活性化を目指して―の研究成果をそれぞれ発表した。
 前里和洋学科長は「同科の3学年が共に学び合えることから合同で行っている。1年生諸君らは来年の発表に向け、先輩たちから学び真剣に取り組んで同科を支えてほしい」と呼び掛けた。

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