宮古総合実業高校の生徒らは手作りの帽子を贈呈した =15日、宮古病院

手作り帽子で患者支援 宮古総実生徒ら 宮古病院に12年連続寄贈

 宮古総合実業高校ボランティア部が15日、宮古病院(岸本信三院長)に手作りの医療用タオル帽子36個を贈った。化学療法などで治療している患者を支援するものでメッセージも添えた。「ハッピーキャッププロジェクト」としての取り組みは今年で12年目になる。生徒たちは「今回の帽子は夏でも使いやすいようにタオル生地を薄めにした。多くの方に活用していただくとうれしい」と話した。
 ハッピーキャッププロジェクトは、生徒と乳がん患者会「まんま宮古」、がん患者会「ゆうかぎの会」が共に取り組んでいるもので、この日の贈呈式には両患者会代表らも参加した。
 生徒代表の下地理陽さん(3年)は「ボランティア部と2年生のデザイン類型が合同で製作した。1年生はメッセージカードを書いて福祉科全体で仕上げた」と説明し、「今回は少しでも多くの人に使用していただきたいとの思いで自分に合ったサイズを着用できるようにS、M、Lの大きさを作った。多くの方に活用していただくとうれしい」と話した。
 帽子とメッセージを受け取った岸本院長は、生徒たちにお礼として「感謝状」を手渡した。感謝状には「毎年、心温まるハッピーキャップを頂きありがとうございます。皆さまは治療や入院生活に不安を抱えている患者さまへ笑顔を届けてくださりました。皆さまの患者さまを思う気持ちと、そのご厚意に対し深く感謝の意を表します」との言葉が書かれていた。
 岸本院長は「帽子はいろんな化学療法で薬を使って髪の毛が抜けたり、つらい思いをされているみなさんに温かいプレゼントになる。物理的に頭を守る、髪の毛を冷たい温度から守る、衝撃から守るという意味もあるが、みなさん方が作ったという心尽くしが大きな意味を持つ。この気持ちを持ち続けてほしい」と語りかけた。

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