作業現場では立入禁止など再発防止策の対応が行われた =宮古製糖城辺工場

注意喚起、再発防止へ徹底 死亡事故に職員ら沈痛 宮古製糖城辺工場

 13日に男性作業員が重機にひかれ死亡した痛ましい事故現場となった宮古製糖城辺工場では同日から操業を停止していたが、操業期間中ということもあり15日午後から圧搾を再開した。きょう16日からは農家からの原料搬入も受け入れる。14日は宮古島警察署と宮古労働基準監督署の現場検証に同工場職員らは沈痛な面持ちで対応した。同時に職員、作業員への注意喚起や作業現場の立ち入り禁止を示す白線を引き、三角コーンを設置するなど再発防止への対応策も講じた。
 同城辺工場によると、事故現場はダンプで運ばれ積まれたサトウキビと原料ヤードの中間あたり。亡くなった男性作業員は季節工で1月4日から働き始めた。重機の運転手で搬入されたサトウキビを運ぶ作業を行っており、事故当日は運転を交代した直後の午後7時5分ごろ、バックしてきた重機にひかれたという。
 重機を運転する作業員は約1時間ごとに交代しており、男性は重機から降りたあと休憩所となる場所まで歩いて向かったと見られ、その直後に事故が起こった。現場にはもう一人の作業員がおり、その作業員が宮古島市消防本部に通報したという。
 同城辺工場は14日、宮古島警察署と宮古労働基準監督署の現場検証などに対応し、15日午前中は同労基署と話し合いを持った。
 労基署との話し合いでは再発防止の徹底を確認し、法令により重機などが作業する場所への立ち入り禁止を示す白線を引き、三角コーンが設置された。
 事故後、原料の搬入や圧搾などの作業は停止していたが、15日午後から再発防止策を取った上で圧搾が再開された。16日から原料の搬入も再開される。
 現場で説明した職員は、亡くなった男性に「お悔やみ申し上げます」と沈痛な面持ちで話した。搬入などの作業再開については「畑に収穫したサトウキビが多く残っており、農家のみなさんに迷惑をかけないためにも搬入再開を決めた」と述べた。

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