根路銘会長(左)が座喜味市長に都市計画変更を報告した =市役所応接室

計画変更を市長に報告 し尿処理 新施設供用は25年度

 宮古島市都市計画審議会(会長=根路銘康文宮古島商工会議所会頭)は15日、市役所に座喜味一幸市長を訪ね、公共下水道と汚物処理場にかかる都市計画を変更したことを報告した。平良荷川取に新し尿処理施設を整備するためのもので、2025年度の供用開始を予定している。総事業費は約28億円で、うち3分の2が防衛省の補助金。
 新たなし尿処理施設は当初、伊良部佐和田の白鳥岬付近に建設する計画だった。遠隔地なため輸送コスト増大が見込まれることなどから、平良荷川取にある市浄水管理センターを下水道とし尿処理で共同使用することに変更。前計画が議会の承認を得た後だったため、市長不信任案が出されるなど、一時は大きな反発を招いていた。
 し尿処理場の建設地を変えるには都市計画を変更する必要があるため、市は住民説明会の開催や計画原案の縦覧といった手続きを進めてきた。市や県の審議会がそれぞれ所管する計画変更を承認したため、この日の市長報告となった。9月末に変更決定の告示が行われる予定。平良荷川取での新施設建設は実施計画策定まで終了しており、入札による事業者決定後、議会の議決を経てから工事が開始される。
 報告を受けた座喜味市長は「観光客の増加が続くことが見込まれており、し尿処理場は急を要している施設。都市計画変更手続きがスムーズに進み感謝している。予算も確保できているため、できるだけ速やかに事業を進めたい」と述べた。

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