台風被災農家に支援を 市議会与党・中立会派が要請
市議会与党市議団(長崎富夫会長)と市議会保守心和会(上地堅司会派長)は5日、今月1日に宮古島地方に接近した台風2号で被害を受けた葉たばこや野菜農家の生産意欲を維持するためにも行政による支援を座喜味一幸市長に要請した。4日には葉たばこの現地調査を行い、塩害等による被害が深刻であることを訴えた。座喜味市長は数字として表れない被害や今後の拡大を懸念し、県とも連携して被害に遭った農家の支援に取り組みたいと応えた。
与党市議団と心和会は4日、被害を受けた葉たばこの現地調査を生産者立会いのもとで実施。「塩害をはじめ長時間の強風によって葉が枯れあがっている。被害は甚大で残された葉を収穫できたとしても品質の劣化は著しく、葉たばことしての製品価値を失っている」と報告した。
その上で▽台風被害に遭った農作物の生産者に対し、適切かつ速やかな行政支援を講じる▽関係機関と連携の上、葉たばこ栽培における台風被害の実態を早急に把握し、必要な行政支援を講じる▽生産コスト軽減の観点から廃ビニール処理費用の動向を注視し、助成制度の継続及び拡充を図る│ことを要請した。
座喜味市長は「葉たばこの塩害が今後どうなっていくか、乾燥後の歩留がどうなるか心配。まだ数字に表れていない被害があると思う。ゴーヤーやオクラなども県と連携しながら最終的な被害額を取りまとめたい。被害に遭った農家とていねいに意見交換し、支援できる部分を整理しながら生産意欲が削がれないように対策を検討していきたい」と応えた。
現地調査を行った長崎会長は「惨憺たる状況。葉たばこ農家の落胆ぶりを見て、行政に何か手を打ってほしいと思った」と話した。上地会派長も「今年は良い葉たばこができていたので農家は期待していた。去年は長雨、今年は台風と2年連続で被害を受けている。野菜やマンゴーも含めて被害を受けた農家の負担が少しでも軽くなるよう支援してほしい」と述べた。