宮古島文学賞をPRする(左3人目から)平名会長、座喜味市長、大城教育長 =市役所

島内外の応募呼びかけ 市文化協会、宮古島文学賞をPR

 宮古島市文化協会(饒平名和枝会長)は30日、市役所で会見を開き、第7回宮古島文学賞に島内外から幅広い作品を募集するためのPRを行った。同文学賞は創立以来、一貫して「島」をテーマにしており、純文学やファンタジー、SFなどのジャンルは問わない。形式は400字詰め原稿用紙30~50枚の短編小説で、受付期間は10月1日~31日(当日消印有効)。会見には座喜味一幸市長や大城裕子教育長も出席し、積極的な挑戦を呼びかけた。
 同協会は宮古群島について、口承文芸や英雄叙事詩などの独自の文学風土が古来受け継がれているとする。その想いを礎として、文芸活動のさらなる振興を図り、島を渡る風とサンゴ礁に育まれる文学風土を全国に発信する目的で、同賞を実施している。
 テーマの「島」には、「島は小宇宙。そして無限の時空につながっています。あなたの『島』の物語を紡いでみませんか」との思いが込められている。ジャンルは不問で、第6回ではかつて宮古島を支配した仲宗根豊見親の物語、「ソラピーの夢」が、初の歴史小説として一席を受賞した。
 第6回には9歳から91歳までの幅広い年齢層から応募があり、ジャンルの多様さと合わせて同文学賞の特徴となっている。
 饒平名会長は「回を重ねるごとに『島』への価値観や捉え方が広がり、一つの島文学を作り上げているように思う。文学は人の心を耕し勇気づけるもの。ぜひ多くの人に『島』の物語を紡いでほしい」と呼びかけた。
 座喜味市長は「宮古島文学賞も7回目を迎えた。独自性も相まって、広く認知されつつあることを大変喜ばしく思う。より裾野を広げるような、魅力的で質の高い作品が増えることを願っている」と話した。
 大城教育長は、コロナ禍という障壁のなかでも文学賞を継続してきた文化協会をたたえるとともに、「宮古島市民には豊かな文学的才能を持った人が大勢いる。その才を発揮する場として、文学賞を大いに活用してほしい」と述べた。
 応募作品は、日本語で書かれた未発表のオリジナル作品に限る。高校生以下出品無料。作品送付・問い合わせは市文化協会(〒906・0007 宮古島市平良東仲宗根807 未来創造センター内 電話/FAX・79・5880)まで。

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