座喜味市長(右)を訪問した張民政処長(右から3人目)ら台湾の基隆市関係者 =市役所応接室

6月に国際ヨットレース 基隆市と6年ぶり交流 台湾の姉妹都市

 台湾を出発して宮古島でゴールする国際ヨットレースが、6月に開催されることが30日分かった。市と姉妹都市提携を結ぶ台湾の基隆市との交流事業として、2018年以来6年ぶりに開催されるもの。基隆市政府の張淵翔民政処長ら官民の関係者が同日、視察のため来島。座喜味一幸市長を訪問するとともに、懇親会で交流を深めた。市はレース開催をきっかけとして、台湾での宮古島物産展開催などを構想しているという。
 基隆市は台湾最北部に位置する港湾都市。宮古島市とは07年6月に姉妹都市提携を結んだ。石垣市とも姉妹都市であり、「琉球王朝杯・台琉友好国際親善ヨットレース」を宮古・石垣と隔年で開催していた。宮古では20年に第19回大会が開催予定だったが、コロナ禍のため中止となった。
 6年ぶりの大会は6月中旬ごろ開催予定で、日本・台湾・香港などから約50艇500人が参加見込みという。大会は3部構成で、基隆市・基隆│宮古島・宮古島市でそれぞれレースが行われる予定。
 市はレース開催をきっかけに、チャーター便就航や台湾での宮古島物産展開催などの交流活性化を目指し調整している。下地島空港活性化協議会の会長も務めている座喜味市長は、2月に訪台し、定期便誘致を目指し市民から集まった1万2千件超の署名を台湾政府に手渡した。また、整備中の伊良部野球場を視察に訪れた台湾のプロ野球チームも表敬訪問した。
 表敬訪問を受けた座喜味市長は「コロナの影響で交流が滞っていたが、これからまた活発になると思う。今回は日本在住者に限っているが、トライアスロンにも多くの台湾選手に参加してほしい」と述べた。
 張民政処長は本紙の取材に、流ちょうな日本語で、「両市の交流はヨットレースだけではない。物産などのビジネスや市民の交流を促進し、SDGs(持続可能な開発目標)にも協力して取り組みたい」と意気込みを語った。

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