豊見親賞を受賞した平良3年の仲里さん =未来創造センター多目的ホール

3年ぶり中学方言大会 民謡・コントなど熱演

 第28回宮古地区中学校総合文化祭(主催・同文化連盟)の一環として28日、未来創造センターで、3年ぶりに方言お話パフォーマンス大会が開催された。市内の6校から8組が出演し、民謡やコントなど多彩な演目で観客を沸かせた。最高賞となる豊見親賞には民謡部門で仲里奏音さん(平良3年)、お話部門で渡真利鈴華さん(上野2年)、パフォーマンス・コント部門で城東3年の田名右京・平良昴三郎・福原叶夢さんが選ばれた。  

上野2年の渡真利さん

      
 大会は鏡原の8人に平良・北から1人ずつが参加した合同三線で幕開け。生徒たちは代表的な宮古民謡「豊年の歌」を奏でながら合唱を響かせた。
 中学校文化連盟の渡久山英徳会長は3年ぶりの大会について「自分の考えで判断し、行動できる子どもたちを育てる一つの手段として方言が重要と考える。住み慣れた土地の言葉を勉強することで地域の良さを理解して、それが自己理解につながっていく。生徒たちのパフォーマンスを温かく激励してほしい」と語った。
 仲里さんは小学校から続けていて、今では生活の一部になっているという三線で美しい歌声を披露。演目には「酒田川」を選んだ。
 渡真利さんは小学4年生のころ、祖母と母が方言で会話しているのを聞いて方言に興味がわいたという。祖母とペットの犬のエピソードをユーモラスかつ表情豊かに演じた。
 城東中の3人は、お笑い芸人ミルクボーイがM1グランプリを獲得した「コーンフレーク」という漫才を、宮古の代表的なお菓子「サタパンビン」にアレンジしたコントで会場を笑いの渦に巻き込んだ。
 審査委員長は大会の立ち上げにも携わった元中文連会長の宮國敏弘さんが務めた。宮國さんは講評で、「方言という文化を未来につなごうと、タスキをかけて一生懸命走ってくれた。生徒たちに大きな拍手を贈ってほしい」と呼びかけ。
 宮國さんは仲里さんに「プロ顔負けで高音もきれい」、渡真利さんに「おばあと犬の姿が浮かんだ」、城東中の3人には「はらはらさせながら最高に盛り上げた」とたたえ、惜しくも選外となった生徒にも称賛を送った。
 特別ゲストとして、「みゃーくふつフェスタ」に出演した伊良部島小4年の漢那諒くんも舞台に上がった。

城東3年の(左から)田名さん、平良さん、福原さん

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