新型コロナ感染症指定医療機関となっている県立宮古病院の外観=平良下里

宮古島市、新たにコロナ感染者6人 発生続く

 沖縄県は20日、宮古島市で新たに6人の新型コロナウイルス感染者を確認したと発表した。9日連続の患者発生で感染に歯止めがかからない状況だ。累計は229人となった。入院中は23人で、うち中等症17人、軽症6人。宿泊施設療養中は10人。県保健医療部の糸数公保健衛生統括監は、宮古病院が看護師不足の懸念から診療制限していることを県対策本部で注視しているとし、20日にスタッフ4人が宮古入りし、近く国立感染症研究所を県内から派遣して状況確認した上で対策を講じるとともに、施設の感染が続いているとして「クラスター(感染者集団)かどうか確認する」と述べた。

 発表された宮古島市の患者は、いずれも90代の男性2人と女性1人、施設職員の60代女性、無職の70代男性、介護職の40代女性で、検査の結果、全員が19日に陽性が分かった。90代の3人と40代の女性は県内患者の濃厚接触者。
 同市によると、累計患者のうち男性は127人、女性100人、非公開2人。年代別は多い順に20代54人、30代46人、40代35人。20日までの1週間当たり新規感染者数は37人で、人口10万人あたりは66・56%となっている。
 県内では111人を確認し、2日連続で100人台となった。累計は6691人。新たに新型コロナに感染した浦添市の70代女性、南部保健所管内の80男性の死亡が確認された。新型コロナ関連の死亡は計88人となった。
 行政検査329人のうち23人、保険診療で88人の新規陽性を確認。感染経路は患者の濃厚接触者が51人で、内訳は友人・知人16人、家庭内14人、高齢者施設等7人、職場3人、会食・飲食2人、調査中9人。感染経路不明は60人。
 警戒レベル判断指標は、病床占有率84・0人、重症者用病床占有率52・9%、19日までの直近1週間当たり新規感染者数は609人で、人口10万人当たり41・80人と全国6位。昨年夏に最も多く確認された42・97人に迫っている(1位は東京の77・10人)。米軍関係は46人を確認し、累計は868人。
 県は19日に警戒レベルを最高の第4段階(感染まん延期)引き上げた。7指標のうち療養者数、病床占有率、1週間の新規感染者数、新規PCR検査陽性率の4指標が第4段階に達している。県独自の緊急事態宣言では、外出自粛や営業時間短縮、県外と離島の往来自粛などを求めるとともに、基本的な感染症対策徹底、職場のテレワーク実施や出勤者7割削減を求めた。

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