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サザン関口氏の会社に5億円超の申告漏れ…税理士に勧められた節税は安心なのか

人気バンド「サザンオールスターズ」のベーシスト、関口和之氏が代表を務める会社が、東京国税局から約5億8600万円の申告漏れを指摘されていたことが報じられた。

追徴税額は約5300万円。金額の大きさも目を引くが、税理士として気になったのは、その節税策が当時の顧問税理士から提案されたものだったという点だ。

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報道によると、関口氏が代表を務める会社「のほほん」は2021年、当時の顧問税理士法人側が用意した会社の株式を約5億8800万円で取得。その後、配当を受け取り、価値が大幅に下がった株式を150万円で関口氏個人に売却し、約5億8650万円の損失を計上したという。

今回の仕組みを大まかに見ると、多額の財産を持つ会社が配当を出せば、その分だけ会社の財産が減り、一般的には株式の価値も下がる。

もちろん、配当を受け取れば会社の収益になる。一方、法人税には、法人が他社から受け取った配当の一定額を課税所得の計算から除く「受取配当等の益金不算入」という制度もある。

そして、価値が下がった株式を安く売れば、大きな売却損が生じる。

ただし、益金不算入には株式の保有状況などによって適用が制限される場合もある。今回、受け取った配当が税務上どのように扱われたのかなど、詳しい税務処理は公表されていない。

東京国税局は、一連の取引で計上した約5億8650万円の損失を税務上認めず、約5億8600万円の申告漏れを指摘したと報じられている。

税理士からの提案でもリスクは把握すべき

ただし、「申告漏れ」と「脱税」は同じではない。

関口氏側は、当時の顧問税理士から適法な取引であるとの説明を受け、提案されたものだったとしている。また所属事務所によれば、国税当局から事実を偽ったり隠したりしたとの指摘はなく、重加算税も課されていない。修正申告と納税も済ませているという。

そのため、今回の件を単純に「税金をごまかした事件」と捉えるのは適切ではないだろう。

むしろ経営者にとって考えさせられるのは、「税理士に勧められた節税策なら安心なのか」という点だ。

税務の専門家から「適法です」と説明されれば、経営者がそれを信頼するのは自然なことだろう。

もちろん、専門家の助言を受けることは重要だ。しかし、専門家が提案した方法だからといって、その税務処理が必ず認められるとは限らない。

今回についても、国税当局の詳しい判断根拠や取引の全容は公表されていないため、「こういう節税はすべて認められない」と単純化することはできない。

ただ、何千万円、何億円という大きな節税効果が生じる提案を受けた場合には、「なぜ税金がこれほど減るのか」「税務上どのようなリスクがあるのか」「税務調査で指摘された場合はどうなるのか」。この3つくらいは確認しておきたい。

「税理士に任せているから大丈夫」ではなく、大きな節税策ほど経営者自身も仕組みとリスクを知っておく。

今回のニュースは芸能人の税務問題として注目されているが、経営者にとっても決して他人事ではない。

文/亀田敬亨 内外タイムス

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