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ミャンマー人労働者に対し経営者の町議が暴力・パワハラ・セクハラ、賃金未払いも

北海道京極町の農業法人で、在留資格「特定技能」で働くミャンマー人労働者に対し、日常的な暴言や暴行、不当な労働環境の押し付けが行われていた。複数のメディアが報じている。

ブロッコリーなどの栽培を手がける農業法人で働いていたミャンマー国籍の男女6人が8月、暴力や暴言に耐えかねて農場を脱出し、札幌地域労働組合に保護されたことで問題が表面化した。

労組側は保護した労働者の会見を開き、被害の実態を明らかにした。業務中に頭をたたかれたり、金属製の棒で背中を殴打されたりしたという。また、衣服や胸ぐらをつかまれて強引に外や倉庫へ引きずり出されたりもした。

外国人労働者すべて排除すると日本は大不況に陥り、治安悪化のおそれも

公表された映像や音声データには「日本のご主人様は誰だ?」「明日から休みなく働け」「言うことを聞かないなら帰れ」などの暴言が残されており、威圧的な労働強要が行われていた。また、「在留カードを取り消してやる」「ミャンマーに今すぐ帰すぞ」などと在留資格を盾にして脅迫していた様子も残されている。

報道によると、加害者は農業法人の実質的な経営者である現職町議会議員や、その親族(父親などを含む法人関係者)ら複数の人物である。ネットでは加害者が特定され、すでに実名がさらされている。

労働者らは不衛生な寮での生活を余儀なくされ、その費用を徴収されていた。食事は自炊をしなければならないが、台所にはネズミが出る始末。残業代などの賃金未払いも発生していた。

町議はミャンマー人女性と2人きりになったときにはセクハラもしていたとされる。被害を訴える女性は「人権があって働けるような国ではないように感じる毎日」とテレビカメラの前で証言する。北海道放送は農業法人を直撃取材したが、町議は取材を拒否した。

日本の評判おとしめる日本人をどう考えるのか

9月30日、ミャンマー人労働者らと農業法人による団体交渉が行われ、法人側はミャンマー人の主張する暴力行為の一部を認めた。未払い賃金(約80万円など)の支払いにも応じたものの、出席した町議の息子は、自身の暴力疑惑について「やってはいない」と話したという。

今後、暴力行為を行った町議本人は謝罪する予定があるという。金属製の棒で殴られてケガをした男性のうち1人はすでに警察に告訴状を提出している。

今回の件は、日本国内で人手不足を補うために導入された「特定技能」制度において、受け入れ先の事業主による外国人労働者への人権侵害やハラスメントが顕在化した事例だ。制度上のサポート体制や受入企業の監査姿勢が改めて問われる要因となっている。

京極町の佐古岡秀徳町長はテレビ取材に対し、今回の暴力やパワハラの件について「なかなか答えづらい」と言葉を濁した。町議の人柄についても「職員の中にも叱咤激励やもっとがんばれよという声をいただいている職員はいる」と歯切れ悪く答えた。

ところで、日本保守党や参政党、高市政権の一部の支持者は、日ごろから外国人労働者による治安悪化をあおり、排斥を主張している。日本に対する海外の評判をおとしめている日本人についてはどう考えるのだろうか。

ちなみに、佐古岡町長は「農業に限らず町にとって外国人がいないと産業が回らない状況なので、こういうことが絶対にあってはならない」とはっきり答えている。そのうえで、「外国人労働者が安心して働ける環境を整えることが急務」だとした。

文/横山渉 内外タイムス

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