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米スターバックスが250店舗を閉鎖へ 「10億ドルでリニューアル」に続く戦略は実を結ぶか

米大手コーヒーチェーンのスターバックスは24日、北米エリア250店舗の閉鎖を発表した。1万8000店舗のうち1%超に相当する規模で、店舗閉鎖に関連する費用は約3億ドルになるという。

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コロナ禍のスターバックスは、持ち帰り専門店やドライブスルー対応店を増やすなど、新たな形態を導入して対策をしてきた。ところが、コロナが収束するとインフレが加速。スターバックスの客単価が上昇するとともに、一部では客数の減少が鮮明になった。

2024年の既存店の売上高は前年比で2%、取引件数も5%減少した。2024年7月~9月に至っては、売上が6%も減少している。

売上の減少が明らかになった2024年9月、ブライアン・ニコル氏がスターバックスのCEOに就任した。ニコル氏はメキシコ料理を提供するファストフードチェーン「タコベル」を再生させた実力者である。スターバックスでは原点回帰の方針を打ち出し、強みとして持っていた「居心地の良い場所」という価値を最大化しようと試みた。

その結果、コロナ禍の時に立ち上げた持ち帰り専門店をはじめ、くつろげない店の大規模な閉鎖を決め、2025年に米州と欧州で627店舗の退店を進めた。ニコル氏はこのほかにも、顧客の店舗での体験価値を上げるため、提供スピードを上げるなどの取り組みを始めた。

成果は出始めている。2026年4月~6月の北米エリア既存店の売上高は、前年同期比で8%の増加を記録している。

完全に戻らぬ「稼ぐ力」

7月29日の決算発表後の時間外取引で、スターバックスの株価は5%超上昇。翌取引日の終値も2%近く上昇。市場はスターバックスの回復を好意的に受け止めていたわけだ。しかし、9月に入ってからは軟調で、9月28日時点では前月同日と比較して約12%下落した。

このポイントは、本業で稼ぐ力を見る営業利益率の推移だ。北米エリアにおける2026年4月~6月の営業利益率は13.6%で、前年同期は13.3%。0.3ポイントの上昇にとどまった。

スターバックスはコロナ前の好調だった時代、北米エリアで20%を超える営業利益率を記録していた。稼ぐ力は十分に戻っていないようだ。

ニコル氏の改革は、店舗での体験価値を上げて顧客の利用頻度を増やし、コーヒーに加えてフードなどの追加によって客単価増を狙い、売上増が増益につながるというものである。同時にコストカットも進めるとしていたが、再建策が道半ばであることが露呈しつつある。

英フィナンシャル・タイムズは今年9月、北米にある直営店9000店舗を対象に、リニューアルのために10億ドルを投じる計画があると報じた。座席の増設や照明、インテリアなどハードの見直しから、サービス力を高める人材投資などのソフト面に至るまで、顧客の体験価値向上につながる様々な要素に資金を投じるようだ。

今回発表された250店舗の閉鎖は、リニューアルしても客数の増加が見込めない店舗を閉鎖するという方針のようだ。北米エリアにあるスターバックスは、店舗閉鎖と大規模なリニューアルの効果によって、収益性を向上させられるのか。今後の株価を左右する重大な局面に入ろうとしている。

文/不破聡 内外タイムス

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