今年の全国平均最低賃金は前年度比56円引き上げの1177円 「106万円の壁」撤廃と合わせて収入は増えるのか
2026年度の全国加重平均最低賃金は1177円に引き上げられ、都道府県ごとに10月から(一部府県を除く)順次発効される。最高額は東京都の1280円、最低額は宮崎県1085円で、地域間の格差は12年連続で縮小した。
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厚生労働省によれば、前年度の1121円から56円(5.0%)引き上げられるという。この引き上げ幅は、1978年度に目安制度が導入されて以降、過去最大だった前年度の66円に次ぐ過去2番目の大きさだ。
答申された改定額は、異議申出の手続きなどを経た上で、各都道府県労働局長によって正式に決定される。新たな最低賃金は10月1日から12月2日にかけて各地域で順次発効・適用される見通しで、全国で最も遅いのは沖縄県。
最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき賃金の最低限度を定め、使用者はその最低賃金額以上の賃金を支払うことを義務付ける制度。最低賃金法が適用される対象者は、労働基準法に定める「労働者」であり、パート、アルバイト、契約社員などの雇用形態を問わず適用される。
また、最低賃金の対象となるのは、毎月支払われる基本的な賃金であり、手当や割増賃金の一部は除外され、基本給や職務手当、役職手当、住宅手当など、労働に対する対価として毎月支払われる金額だ。なお、月給制、日給制、時間給制を問わず、最終的には1時間あたりの賃金に換算して最低賃金と比較される。
一方で、最低賃金には含まれない賃金も定められており、結婚手当や一時的な報奨金などの臨時に支払われる賃金や1カ月を超える期間ごとに支払われる賞与(ボーナス)、時間外・休日・深夜割増賃金、そして労働そのものの対価ではないため通勤手当、家族手当、精皆勤手当といった企業が任意で設ける法定外手当が挙げられる。
そして、これまで働き方を決める大きな目安となってきた「106万円の壁」も同月から撤廃される。これまで短時間労働者が勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)に加入する要件の一つに「所定内賃金が月額8万8000円以上(年収換算で約106万円)」があり、扶養範囲内で働くパートやアルバイトは手取りが減り、これが悩みのタネとなっていた。
そのため今後は、年収106万円を超えるかよりも、週の所定労働時間が連続して20時間以上となることで、社会保険の加入対象となる。その場合、額面給与の15%程度が社会保険料として控除されるため当然、手取りは減少する。
106万の壁については、扶養のまま働ける時間が増えたことで一部の人にとっては収入が増える可能性が高まったが、最低賃金の引き上げは、全体の賃金の引き上げを意味するものではないので必ずしも収入アップとはいかないことに注意が必要だ。






