いま「クイズ」が熱い、「謎解き」ブームで大手企業も続々参入
今春、「君のクイズ」と「ミステリー・アリーナ」というクイズをテーマにした映画が2本立て続けに公開された。映画にはどことなくノスタルジーを感じさせる雰囲気が漂っている。
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テレビ朝日系「パネルクイズ アタック25」が2021年に地上波放送を終了してBS放送(BS10)に移ったため、現在、一般の視聴者が参加するレギュラークイズ番組は地上波にはなく、大型特番や地域限定特番の形を取ったものしか残っていないからだ。
しかし、世の中のクイズ好きが減ったわけではない。酒やドリンクを飲みながら、テレビのクイズ番組のような本格的早押しクイズを楽しめるコンセプトバー「クイズバー」には毎晩、多くのクイズ好きが集まっている。「東大卒クイズ王」として有名なバラエティー番組タレント伊沢拓司が中心となって運営するYouTubeチャネルの総再生回数は48億回を突破した。
2003年から年1回行われている「abc/EQIDEN」は日本最大級の学生向け競技クイズ大会で、今年も全国70校から1209人が集まった。個人戦「abc」と団体戦「EQIDEN」という2つの部門で構成されている。10時に始まった大会は、20時まで予選と決勝でクイズ戦が繰り広げられる。
民放で視聴者参加型クイズ番組が次々と終了し、学生のクイズ好きたちは戦いの場を失ってしまったが、大学のクイズサークル出身者らが手弁当でスタートさせたのがこの大会とのことだ。現在は社会人ボランティア200人が運営を担っている。
NHK「所さん!事件ですよ」は現在のクイズブームや謎解きブームを取材。都内には「早押しクイズ専門店」があり、2500円を支払うと2時間の早押しクイズバトルに参加できる。卓上にはテレビ番組でよく見るタイプのボタンが並んでいる。クイズがきっかけで会話が生まれ、新しい交流の場になっている。
謎解きブームにビジネスチャンスを感じた大手企業もある。大手生活用品メーカーでは謎解きと街歩きを絡めた体験型の新規事業を立ち上げた。最新作は都内の地下鉄とタイアップし、電車で移動しながら謎解きをする。書店で「謎解きキット」(2500円)を購入し、指示に従って新橋や銀座、皇居外苑などをめぐりながら謎解きを進めるというもの。
地下鉄では集客イベントとしてよくスタンプラリーを行っているが、担当者はこの体験型の謎解きイベントはエンターテインメント性が増した形として手応えを感じているようだ。
そうした社会的ニーズもあって、「謎解きクリエイター養成コース」を設置した専門スクールがある。謎解き制作から謎解きイベントの運営方法まで、謎解きについて多角的に学ぶことができる。2年制の授業料は年間147万円と決して安くないのだが、20歳前後の若者らがクリエイターを目指して通っている。
謎解きの効用は、ゲーム性を楽しみながら自然に行動してしまうことだ。例えば、前述の街歩きイベントでは、謎解きしながら複数の場所をめぐって歩くと、どんな人でも1日に1万歩以上は歩いているので、健康増進に役立つ。
クイズと謎解き、そのビジネスチャンスはまだまだ広がりそうだ。
文/横山渉 内外タイムス






