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宮古先史人、DNA鑑定の結果、縄文人 国際研究チーム

 






2021/11/13 09時04分配信 - 教育 -

 ドイツのマックス・プランク人類史科学研究所を中心にした国際研究チームは10日、宮古島尻の長墓遺跡から出土した人骨のDNAを鑑定した結果、北方から移り渡って来た縄文人であることが分かったと発表した。従来宮古島の先史人は南方から渡って来た非縄文人とされており、定説が覆される可能性がある。一方で宮古島から南方系のシャコ貝製斧は発掘されるが、北方系の石器は一切出土しておらず、真相の解明には更なる研究が待たれる。
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 沖縄本島の先史(無土器)時代の遺跡からは、日本本土の影響下にあると見られる縄文系の石器が発掘されている。宮古島以南の先島地方では、シャコ貝の斧やサメの歯の装飾品など、東南アジア方面と関連が深い遺品が発掘されている。
 宮古島で北方系の石器が発掘されたことはなく、沖縄本島で南方系の遺品が発掘されたこともないという。そのため、沖縄本島と宮古島の間で文化的断裂があり、全く異なるルーツを持つと考えられていた。
 同研究所のマーク・ハドソン教授が島尻の長墓遺跡で発掘を行い、出土した先史時代の人骨をDNA鑑定したところ、100%縄文系という結果となった。先島先史時代の人々が台湾やフィリピンなどから由来したとする「南方説」と矛盾している。
 発表では宮古島の先史時代の遺跡から縄文土器などの物質文化は確認されていないことに触れており、文化と遺伝子が必ずしも一致しないことを大きな成果としている。
 宮古島市教育委員会の久貝弥嗣さんは、今回の発表だけでは従来の南方説は覆らないと話す。久貝さんは「沖縄本島と先島の出土品の違いが、本島と宮古島の間に断裂があったことを示している。長墓遺跡一つの結果で宮古先史人が北方由来と断定することはできない。八重山を含む多くの遺跡でDNA鑑定が必要だろう」とした。
 同研究は世界各地の言語と農耕の拡散をテーマとしており、その一部で長墓遺跡について報告された。論文は国際的な科学誌「ネイチャー」に掲載された。

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DNA鑑定から宮古先史人が北方由来の可能性が示された

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宮古島の遺跡からは南方系のシャコ貝製の斧などが出土する=市総合博物館

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