座喜味一幸市長は7日、陸上自衛隊宮古島駐屯地と同駐屯地保良訓練場の弾薬庫などを視察した。佐藤慎二司令ら隊員のほか沖縄防衛局の職員が施設を案内し質問に答えた。座喜味市長は視察後、市役所で記者会見に応じ、事故発生時の安全性の検証とデータ公開を要請し自衛隊側から、前向きな回答があったとした。市や地域住民を交えた連絡協議会には設置に向け話し合うことで合意したとの見解も示した。
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いずれも視察は非公開で行われた。座喜味市長は午後2時50分ごろ、市長車で公用車数台とともに同駐屯地内に入った。午後3時40分ごろには保良訓練場に到着し、隊員らの案内で弾薬庫2棟を視察し、庫内の火炎放射弾、小銃などを確認した。
座喜味市長は視察後「環境保全については排水処理で大規模な蒸発散を取り入れるなど力を入れていると感じた。弾薬庫内も50~60㌢の分厚い壁で仕切られているなど、慎重に施工してある印象」とした上で「住民の不安がある以上、シミュレーションを行い科学的な根拠をしっかり示してほしい」と要請、隊員らは前向きに検討する姿勢を見せたとした。
市が求める説明会を防衛省が行わない方針であることには「先月末地域には説明があったと聞いたが、形はともかく紙だけでなく地元住民にも実際に中を見てもらうべきと要請した。その方向で進むと理解している」との見解を示した。
連絡協議会については台風災害などの出動なども含め、幅広く連携し、市民に伝えていくことを提案。隊員らは「ぜひ、やりましょう」と前向きだったといい、実現に向け話し合いを行う方向性も語ったとした。