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3地区でミャークヅツ、規模縮小も伝統守る

 






2020/10/20 09時05分配信 - 文化・芸能 -

 旧暦9月の甲午(きのえうま)の日にあたる18日、池間島、西原、佐良浜の3地区で伝統行事のミャークヅツが始まった。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、どの地区でも規模を縮小して開催され、例年の盛り上がりを見せることはなかったが、参加者らは長年続いてきた伝統を守り、大漁豊作や集落の繁栄などを祈願した。池間島は18日から3日間、西原と佐良浜は4日間行われる。
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◆池間島(平良)
 池間島では各ムトゥ(本家)での対応に違いはあるものの、共通して規模縮小で行われ、宴会や昨年のミャークヅツ以降に産まれた新生児を本家の神に報告する「ヤラビマス」なども中止となった。神社参拝などは新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底して執り行われた。
 中日となる19日、クイチャーのみが水浜広場で一般に公開され、司女5人とほか数名の男性らが輪になって恒例のクイチャーを踊った。見物に訪れた住民や観光客らはその姿をカメラに収めていた。
 30分ほど続けられたクイチャーのあと、仲間広二自治会長は「新型コロナウイルス感染拡大で規模縮小での実施となった。こんなことは200年余りのミャークヅツの歴史の中でも初めてでは。しかしミャークヅツは神事であり絶やすことはできない。来年またここに集まり、皆さんと一緒に踊れることを楽しみにしている」と見物客らに呼びかけた。
◆西原(平良)
 平良西原のミャークヅツは仲間(ナイカニ)御嶽で行われ、(アラビ)と呼ばれる祭りの初日、朝8時から集まった「ナナムイ願いオジー」と呼ばれる数え年47歳以上の男性43人が、向こう1年の豊作、豊漁、村の繁栄を神に願った。
 19日の中日には、朝5時から、同御嶽で前年のミャークヅツから今日までに生まれた子どもの名前を神に報告する行事「マスムイ」が行われた。西原集落だけでなく、島外で生まれた子や孫も報告される。その際は「タビマスムイ」と呼ばれる。例年は多くの人が報告に訪れるが、人数を2名に制限して行われた。例年は午後から「ナナムイ願いオジー」が集落をパレードし、クイチャーや奉納相撲で盛り上がるが、新型コロナウイルス感染防止の観点から今年は中止となった。
 仲間会長は「仕方ないが、入り口で検温、消毒、対策を万全にして今年はしめやかな祭りにしたい」と述べた。
◆佐良浜(伊良部島)
 佐良浜のミャークヅヅは18日午後4時ごろ、池間添の「真謝ムトゥ」と呼ばれる施設に集まった「ミイウヤ」と呼ばれる男性らが、長老である「ツカサウヤ」の先導で礼拝所に向い、五穀豊穣、大漁祈願、無病息災を願い、「ヒヤサッサ」の掛け声でクイチャーを踊った。
 例年は拝所前のジャー(広場)で集まった島民交え暗くなるまで盛大に踊るが、今回は拝所内でミイウヤのみで踊り、1時間ほどで終了した。ツカサウヤが行う、1つの盃で酒をミイウヤに飲ませる儀式では、それぞれが自分の盃を持ち、ツカサウヤが注いで行う配慮がなされた。
 佐良浜のミャークヅツは池間添の「モトムラ」、前里添の「ナカムラ」の2つの共同体に分かれており、ナカムラではモトムラの後に続く形で儀式を行う。モトムラでは数え年47歳から、ナカムラでは50歳からミイウヤとしてミャークヅツに参加する。今年はモトムラが16人、ナカムラは13人が参加した。
 池間添ミイウヤの国吉博昭さんは「何百年と続く地域の祭りを中止にしないよう何度も話し合いを行った。今年は伝統を次の世代に『継ぐ』役として務めたい」と話した。
 ナカムラのツカサウヤ西原豪さんは「ジャーで踊れないのは残念だったが、できるだけのことはやった。例年なら礼拝所に大勢の島民が参拝に来るが、残りの日は人数制限をしながらゆっくり行いたい」と語った。

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輪になってクイチャーを踊る司女と男性ら=池間島の水浜広場

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御嶽の外で酒を飲む「ナナムイ願いオジー」=平良西原

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観客に礼拝所から踊ってみせるナカムラのミイウヤ=旧前里村ブーンミャー

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踊るモトムラのミイウヤたち=旧池間村礼拝所

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