宮古島市は新しい生活様式の導入を踏まえたバス交通サービスを検証するため、今月25日から市街地、前浜ビーチ、インギャーマリンガーデン、東平安名崎などの観光地をつなぐ「宮古島ループバス」の実証運行を開始する。運行にあたりキャッシュレスやチケットレス、顔認証技術などの非接触決済システムのほか、バスの現在位置を知らせる位置情報システムを導入し、利用者の利便性向上を検証する。15日、市の交通インフラを考える地域公共交通会議で報告された。
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この事業は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金事業の一環で、4950万円の予算を投じて行われる。運行期間は25日から来年1月31日まで。周回ルートはマティダ市民劇場、公設市場、市役所平良庁舎、来年1月6日共用の市役所新庁舎、宮古空港、前浜ビーチ、インギャーマリンガーデン、東平安名崎など主要施設や主要観光地をつなぐもの。時計回りと反時計回り2通りがある。
宮古島在住者には運行期間中は何度でも利用できる乗車券(大人1000円、小人500円)が、非在住者には1日乗車券(大人1000円、小人500円)が用意される。これらの乗車券は協栄バス、八千代バス、中央交通の3社の運行バス会社で販売され、運行期間乗車券は申し込みのうえ顔認証登録を行う。1日乗車券はウェブ販売も行われ、専用サイト(現在準備中)で購入できる。
市企画政策部の友利克部長は「バスのイメージを根底から変える画期的なもの。将来的には屋根付きのバス停なども設置し、都市型の公共交通サービスの提供も検討している」と述べた。
この会議には、市内の各バス事業者により、市役所移転に伴う定期路線バスや不定期路線バスの路線新設や廃止、運賃の変更などの報告も行われた。