慰霊の日にちなみ、宮古総合実業高校の生徒による平和講座が22日、下地中学校で行われた。講座では総実高の生活福祉科の女子生徒9人が、下地中の生徒に向け、沖縄戦を中心に戦争が起こった経緯や、戦争の様子を写真や動画を用いながら解説し、みんなで平和の尊さについて考えた。
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この取り組みは、年々戦争体験者の高齢化で継承することが難しくなっている現状を受け、戦争の記憶を次世代につなげることが目的。
講話の冒頭、総実高の女子生徒らは「戦後の沖縄県民が石鹸と間違えて顔を洗ってしまった食べ物は何か」など、戦後間もない沖縄県民の生活に関するクイズを出題。同中学校の生徒らは積極的に手を上げ回答した。
講話の中では、総実高の島尻このかさん(3年)の曽祖父、浜比嘉功さんの戦争体験や、日系アメリカ人のヒガ・タケジロウさん(故人)が日米の間で葛藤した話なども紹介された。
総実高の功刀弘行教頭は「あなた達が戦争体験者から生の話を聞ける最後の世代。今度はみずからが語り部となり、今日聞いた話を次の世代に語り継いでほしい」と締めくくった。