上野新里ではツマグロゼミの成虫が羽化のシーズンを迎えており、青緑色の美しい模様が特徴の姿を見せている。宮古島ではごく限られた一部の地域にしか生息せず、市の天然記念物に指定されている。
続き
ツマグロゼミは中国や台湾、八重山諸島に分布しており、宮古島では上野新里や城辺砂川・友利に生息し、分布北限となっている。体長は20~26㍉と小型で、ミヤコニイニイとほぼ同じくらい。羽根の先端にある小さな黒い斑点が名前の由来。背中に青緑色の模様があり、オレンジ色のタイプもいる。
宮古では5月下旬から6月下旬に成虫が現れ、「ジィー、ジィー」と鳴いている。よく頭を下に向けている。晴天となった2日、強い日差しを避けるように枝にとまっていた。近づくと鳴き止んでしまったが、飛び去ることもなくゆっくりと観察ができた。
また宮古島地方気象台は先月31日にクマゼミの「初鳴き」を観測(前年5月21日、平年5月26日)。夏に向けて宮古に生息するセミが出そろったようだ。