石垣島在住のチェーンソーアーティスト・都築康貴さんが26日から、市熱帯植物園前の「パーラーレッドドラゴン」(松吉秀樹代表)で公開制作していた「龍」が28日、完成した。店名にちなみ赤色で着色すると、見事なレッドドラゴンが姿を現した。
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作品はバーナーでところどころ、黒く焦がし、その上に着色した。所々、木の地肌を残している。都築さんは「木の形をうまく生かせた。色付けが一番難しかった。作品のイメージが決まったのは1日目の後半から。大勢の人に見に来てもらい、宮古で作れてよかった」と作品の完成にほっとした表情をみせた。
同店オーナーの松吉さんは「地面から湧き上がる躍動感。最初の木を見ているので、こういう風に処理し、命を吹き込む技に感動した。大勢の木工関係者も刺激を受けた。ぜひ、また宮古でやってほしい」と語った。
材料は枝が張り出した、直径50センチ、1・5㍍の長さのリュウキュウマツを使用。木目を生かし、フリーハンドで木を削っていった。大勢の木工関係者や県立宮古総合実業高校の生徒らが制作工程を一目見ようと訪れ、その見事なチェーンソーさばきを見守った。
同校からは環境クリエイト科の2年生17人が環境緑化材料の授業の一環として見学。久貝竜之介さんは「彫刻というと彫刻刀で彫るイメージがあった。チェーンソーでの彫刻は初めて見た。迫力に驚いたし、楽しそう。自分もやってみたいと思った」と話した。