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平良西原でナナムインマ継承願うシンポジウム

 






2019/06/11 09時02分配信 - 社会・一般 -

 宮古島市平良西原出身の写真家・長崎健一さん(37)の写真集「カギナナムイ」の出版を記念する写真展に関連したシンポジウムが9日、午後2時から西原地区公民館ホールで開かれ、写真集のモデルになったツカサや地域住民、郷土史研究家、写真愛好家など多くの人々が訪れ、パネリストの話す写真集の感想や、ナナムインマ経験者らの「縦と横の絆が大切」との話に聞き入った。
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 「カギウグナーイ」と題した同シンポジウムは、池間島を元とするナナムイという祭祀集団あるいは祭祀そのものが、池間、佐良浜ではすでに途絶えたのに、西原(ニシムラ)にのみ続いており、続いてきた意味を考えるとともに、カギナナムイ、美しいナナムイを継いでいくためにどう行動すべきか―を考えるため開催した。
 同シンポにはコーディネーターをジャーナリストの諸見里道浩氏、パネリストとして長崎健一氏、元ナナムインマの赤嶺和子氏、宮古郷土史研究会の下地和宏氏、アイランダーアーチストの下地暁氏の4氏が出席し、それぞれの立場から意見を述べた。
 長崎さんは、ナナムイの撮影を始めるきっかけが「2008年、帰郷したときに見たミャークヅツで、2日目に行われるマスムイだった。子どもが生まれたとき、ナナムイの神々に報告するものだが、ムラを離れて旅に出ている人の無事を願うのがタビマスニガイ。西原で生を受けたものは永遠にムラの神々に抱かれながら生かされていることを知ったとき、故郷の撮影に向かわせた」と説明。
 さらに「子どもが生まれたとき、自分自身もこのムラに生かされてきたんだなあという思いと、それを村建ての1874年から145年間も連綿と継いでいるナナムインマたちのすごさをいろんな人に伝えたかった」と説明。今日まで続くナナムイの祈りを絶やしてはならない―と訴えた。
 続いて元ナナムインマで長崎氏の叔母でもある赤嶺和子さんが「ナナムインマは上下の絆、横の絆が深く、これは歌や踊りに表現されている。先輩からカンニガイのやり方を習いながら10年務めてきたが、おかげで家族はみんな健康だ」と、ナナムイの良さを説明。しかし、最近ではナナムインマも減少しており、「今のナナムインマも2人で頑張っている」と、後継者問題もあるが、何とか継続している状況を説明した。
 また下地暁さんは「宮古フツを守るために歌を通してスマフツの良さを若者に伝えて行きたい」と決意。下地和宏さんは、西原が池間から分村してから現在までの西原の歴史を説明「西原の分村は1874年で、沖縄県誕生の1879年の5年前のこと。琉球王国最後のムラ建てが西原だった」など西原の歴史を分かり易く説明した。
 この他にもフロアから元ナナムインマの本村弘美さん、前泊晃子さん、橋下克美さんの3人がナナムインマの絆の深さについて述べ、「この体験は何よりの宝だ」と語った。

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シンポジウム「カギウグナーイ」のパネリストら=9日、西原地区公民館

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パネリストの発表に聞き入る人たち

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