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多良間の「抱護」「林政八書」林業遺産に認定

 






2019/06/05 09時05分配信 - 政治・行政 -

 多良間村内で全長約1・8㌔にわたって集落や農地を保護しているフクギ等の樹林帯「抱護」(ポーグ、ほうご)が日本森林学会の2018年度林業遺産「琉球王朝時代の多良間島の『抱護』と『林政八書』」として認定されたことが4日までに分かった。同遺産の認定は、県内で初めて。同日、宮古新報社を訪ずれた伊良皆光夫村長、本村和也土木建築課長らが下地明社長らに報告した。14日、県庁で認定証が伝達される。
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 また伊良皆村長は、村内全サトウキビ農家で14年に受けた県のエコファーマー認定に、このほど再認定されたことも報告。「全農家で受けることは簡単ではないが、消費者に安全安心な食品だとアピールできる。製糖工場も認定マークで消費者の反応も違うと喜んでいる」などと説明した。
 18世紀の琉球王国の三司官(宰相)として活躍した蔡温は、国力充実の施策として林業を重視し築城用材や大型船舶用材などの自給に努めたほか、防風・水源涵養等の機能を高めるため海岸一帯に防風林「瀬垣」(すがき)、内陸部に樹林帯「抱護」の整備を奨励した。
 1742年に整備された多良間の「抱護」は、「最も良好に保存されており、蔡温および琉球王朝の林業政策をいまに伝える貴重な樹林帯」と評価され、蔡温の林業政策が具現化された一連の法令を県が1885年に発刊した林政八書は、「近代の刊行物であるが、その知見や精神が林政八書研究会(浦添市)などの活動を通じて研究・普及されることで、沖縄の森林・林業の発展に資することが期待される」と認められた。
 この中で、伊良皆村長は「蔡温が県内各地で整備したもののうち、多良間のものが良好に保存されていること、仲間勇栄琉大名誉教授が林政八書をもとに多良間をPRしてくれていることが認定につながった」と喜び、本村総務課長は「フクギは成長が遅いというが、意外と根付いてからは早い」と説明していた。
 林業遺産は同学会100周年を契機に、日本各地の林業発展の歴史を将来にわたって記憶・記録していくために13年から選定事業を開始した。18年度の選定は多良間を含め4件で、計35件が林業遺産として選定されている。

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林業遺産に認定された多良間島の「抱護」(日本森林学会提供)

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下地社長らを訪ねて日本森林学会の林業遺産認定などを報告する伊良皆村長(右から2人目)ら=宮古新報社

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