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【島野菜と観光・下】宮古の食材を使いたい

 






2018/12/28 21時05分配信 - 連載・企画 -

 JAファーマーズマーケット宮古あたらす市場には一般消費者だけでなく、 食材を仕入れる飲食業者も多く定期的に購入するホテルもある。 同市場ができて10数年、 一般的に馴染みの薄かった島野菜が食卓と近くなった。 農産物直売所の存在が食材の多様化に果たした役割は大きい。
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 「ファーマーズには島の物が安く多種類集まる。 ただし天候に左右される」 と同市場の担当者。 特に今夏は台風被害で品不足が続いた。 出品農家は小規模で多くの数量は出せない。 だが増加する観光ニーズに応えて売上は伸ばしたい。 「島野菜や果物を安定した価格で販売する取り組みには力を入れたい」 とするが、 季節や天候によって供給に波があるのが直売所の課題。 農家が自由に作物を持ち寄るファーマーズで需給調整は難しい。 不作のとき注文通り対応できるか不安は残る。 現状では 「要望に対してある物をある量を出している」 と理解を求める。
 ▼加工保存技術で
  「野菜がある時期に保存しておく」。 宮古島調理師会長で郷家店主の奥平幸司さんは野菜を加工・保存することを提案する。 今年は台風が多く11月頃まで地元産野菜は非常に少なかったが、 同店では一度湯がいた葉野菜をマイナス20度で保存し、 半乾燥のトマトも冷蔵して夏場に使った。 「1~4月の野菜はすごくおいしい。 だが観光客は一番少ない時期。 物があるときに加工して乗り切っている」 という。
 供給量が多過ぎれば値崩れするが、 加工保存技術で観光最盛期に使えれば農家の収入につながる。 「摘果メロンやドラゴンフルーツの蕾は漬け物、 天ぷらにできる。 料理や加工次第でお客に喜ばれる」 と奥平さん。 ゴーヤは冬春期前にはほとんど無くなるが、 10月頃まで観光客は多く 「少し時期をずらしてもらえれば」 と望んでいる。
 調理師会ではJA女性部と勉強会を開くなど地産地消に力を入れている。 今後も観光客増加が予想される中、 「食材は足りるのか。 売れない心配をするより、 どこに売るのか」 を考えてほしいという。 「曲がっていても切って調理すれば一緒。 形の良いものは本土へ出荷し、 曲がった物でも調理師会は宮古の食材を使いたい。 第1次産業とタッグを組んで宮古の野菜や魚、 肉を使いたいのでどんどん作ってほしい」 と呼びかけた。
 ▼地産地消の役割
 例え少量でも島内で生産した食材を地元で消費すればその富は再び島内を循環する。 1品目で億単位にもなる出荷作物は島外の富を獲得する役割があり、 地産地消には島外へ出る富の流れを変える役割がある。 拡大する入域者市場を取り込んで地産地消経済を発展させられるか。 今その好機ではないだろうか。

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多種多様な島野菜を販売する農産物直売所=JAあたらす市場

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