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宮古島のパーントゥなどユネスコ無形文化遺産に

 






2018/11/30 09時07分配信 - 文化・芸能 -

 国連教育科学文化機関 (ユネスコ) 政府間委員会は29日、 「宮古島のパーントゥ」 など 「来訪神 仮面・仮装の神々」 について無形文化遺産に登録することを決定した。 新規登録されたのは宮古島のパーントゥなど8県10件。 登録を受け、 島尻自治会の宮良保会長は 「大変うれしい。 世界に発信するので観光面や経済効果もたくさん出ると思っている」 と喜びを見せた。 下地敏彦市長は 「世界でも類を見ない文化遺産であることは喜びである」 とコメントを出した。 30日には東京の都道府県会館で来方神行事保存・振興全国協議会が合同記者会見を予定している。
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 登録されたのは 「宮古島のパーントゥ」 のほか、 「男鹿のナマハゲ」 (秋田県男鹿市)、 「甑島のトシドン」 (鹿児島県摩川内市)、 「能登のアマメハギ」 (石川県輪島市・能登町)、 「遊佐の小正月行事」 (山形県遊佐町)、 「米川の水かぶり」 (宮城県登米市)、 「吉浜のスネカ」 (岩手県大船渡市)、 「薩摩硫黄島のメンドン」 (鹿児島県三島村)、 「悪石島のボゼ」 (鹿児島県十島村) │の10件。
 同政府委員会の審査はインド洋のモーリシャス島で行われた。 29日午後、 市教育委員会は市役所城辺庁舎で島尻自治会員らと一緒にネット配信された審査の様子を見ながら結果を待った。 午後2時から待つこと約2時間半、 午後4時45分頃に正式に決定。 その瞬間、 自治会員らは 「ようやく出た」 と笑顔を見せ、 バンザイ三唱で喜びを分かち合った。
 宮良会長は 「2016年に申請して見送りとなっただけにうれしい。 今後パーントゥを変えていく必要はないが、 観光客が増え購買店に経済効果が上がることを期待したい」 と述べた。 課題については 「青年会 (員) が少なくなっている。 10年ぐらいは大丈夫だが20年後が心配。 土地改良で地形が変わったため便利になったがンマリガーの泥が少なくなっている。 つる草は今年、 久松で採ってきた。 今後は行政の力を借りて畑で栽培することを考えている」 と語った。
 野原部落会の渡久山隆会長は 「今回の登録で有名になり、 地域の活性化につながることを期待している。 地域の人たちも野原が知れ渡ることを喜んでいる」 と強調。 担い手については過疎化が進み子どもが減っていることを心配しながらも 「婦人会が女性の役割を高齢者から若い人たちに伝えている。 外から嫁いできた人が引き継いでくれているので助かっている」 と話した。
 下地市長は 「各自治会も行事の運営にあたり次世代への継承や行事見物客への対応など問題を抱えている。 市としても各自治会と連携を図り、 祭祀内容の周知徹底を行い、 地元が誇れる文化遺産であることを歴史学習も含めて祭祀の継承に全力で支援していきたい」 と強調した。
 決定瞬間を見守った宮國博教育長は 「島尻や野原の人たちが長い間引き継いできた伝統祭祀が宮古島のみならず世界に認められたことになったので大変な喜びである」 と話した。
 パーントゥは秋、 冬の節目に当たって神が訪れ、 地域とその人々の災厄を祓うとともに幸いをもたらす行事。 類似行事は南西諸島に分布するがなかでも宮古島の民間信仰や神観念の形態をよく示しており、 沖縄地方の来訪行事の典型例として重要としている。
 宮古島のパーントゥは平良島尻、 上野野原の両地域に伝わる祭祀行事で、 1993年に国の重要無形文化財に指定された。 島尻は旧暦9月に異形の面をつけた来訪神 「パーントゥ」 3体が全身につる草をまとい、 集落内で人々や建物などに異臭を放つ泥を塗りつける行事。 野原は旧暦12月最後の日の丑の日に 「サティパロウ」 (里払い) の名称で腰や頭に草をまとった女性とパーントゥの面をつけた男の子が集落内を練り歩く。

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ユネスコ無形文化遺産の登録決定を喜ぶ島尻自治会の宮良会長 (前列左) ら=市役所城辺庁舎

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ユネスコ無形文化遺産に登録が決まった平良島尻の「パーントゥ」

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ユネスコ無形文化遺産に登録が決まった上野野原の 「サティパロウ」

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