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半世紀前の祭祀伝える、上井幸子写真集発刊

 






2018/05/26 09時05分配信 - 文化・芸能 -

 1970年代に宮古を訪れ女性たちを中心とした祭祀の様子や生活を撮影した写真家の故上井幸子さんの写真集 「太古の系譜 沖縄宮古島の祭祀」 (六花出版) がこのほど、 発刊された。 25日、 写真編集に携わった写真家の比嘉豊光さんらが市中央公民館で会見し、 半世紀近く前の作品を収録した写真集の意義を強調するとともに、 来年1月に上井さんと、 同時期に宮古の祭祀を写した故比嘉康雄さんの写真展を開催することを発表した。
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 上井さんは1934年生まれ。 静岡県浜松出身。 沖縄が本土復帰した72年から83年ごろまで沖縄、 宮古島を訪れた。 2011年に77歳で死去。 上井さんと宮古島で行動を共にしていた女性史研究家のもろさわようこさんが、 遺品整理をしていた親族から大量のフィルムを託され、 比嘉さんが数年がかりで作品を整理してきたという。
 比嘉さんは、 「女性写真家が (祭祀の) 中まで食い込んで撮影したことはすごいこと。 素晴らしい作品。 写真を現場 (地元) に返すだけでなく、 写真展を開催して祭祀、 精神文化について考える機会としたい」 と述べるとともに、 これまで発表されることのなかった上井さんの写真集発刊の意義を強調した。
 比嘉さんと長年にわたって親交があり、 各地の写真展などの活動に携わっている奥平一夫さんは 「半世紀近い前の写真だが、 すごい力が感じられる。 写真集も力強く、 半世紀前の祭祀がよみがえるもの。 多くの方に手にしていただき、 祭祀文化が訴えるものを感じてほしい」 と述べた。
 80年代に上井さんと出会い宮古を案内したという宮古郷土史研究会会長で市史編さん委員会委員長の下地和宏さんは、 「上井さんの視点は写真を見るとすごいということ、 そして女性の目線で被写体といかに接していたかが分かる。 (市史の) 祭祀編と連動する形で写真集は必要なもの。 基本は上井さんの写真を地元に返すこと。 写真文化が地域に戻されて、 どのように活用されるか。 比嘉 (康雄) さんの写真展も一緒に行うことで量的、 質的にも素晴らしいものができると思う」 と今後の取り組みに期待を寄せた。
  「太古の系譜」 はA4判、 254頁。 宮古では書店などで取り扱う予定となっている。 島尻と狩俣の祖神 (ウヤガン、 ウヤーン) 祭や佐良浜の祭祀、 大神島の人々の暮らしを写した貴重な作品約200点を収録したほか、 もろさわさんが各地の祭祀の様子や上井さんの思い出、 写真集を発刊するまでの経緯を綴っている。 また、 上井さんが92年に新聞に寄稿した 「宮古島の祭祀」 を掲載。 関連資料で拝所や地図、 祭祀行事、 写真撮影リストを収録している。

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上井幸子写真集 「太古の系譜」 表紙

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作品の一部 (1979年・佐良浜)

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写真集発刊について会見する (左から) 下地さん、 比嘉さん、 奥平さん=市中央公民館

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