記事一覧

修得した技術報告、上布保持団体伝承者養成事業

 






2018/02/26 09時02分配信 - 文化・芸能 -

 宮古上布保持団体 (新里玲子代表) の2017年度伝承者養成事業報告会が25日、 市総合博物館研修室で行われた。 図案・手括り、 染織、 織り、 洗濯・砧打ちの各工程で計9人の受講者が1年間に学んだ技術について報告。 今後の養成方針に関して従事者が減少する中、 複数の工程修得と専門性の高い技術者双方の育成が必要との意見があった。 染料不足の問題に関しても従来の琉球藍に加えて、 インド藍の活用にも取り組んでいくとした。
続き
 今年度から洗濯・砧打ちの受講を始めた根間亮次さんは 「反物を汚さないよう身のまわりにも反物の扱いにも注意しながら作業した。 垂直に打つことはだいぶ出来るようになってきたと思うが、 長い時間同じリズムで打ち続けるのはまだまだだと感じている。 作業を数多くこなすことが大切」 と感想を報告した。
 図案・手括りの石嶺明美さんは満開に咲く花の模様に取り組んだが 「括りが多くて大変だと言われたが、 とても気に入った図案が書けたので決めた。 毎回作業をしながら悩んだが無事に終われた。 来年度はこの図案を自分で織り上げたい」 と報告した。
 養成講習のあり方について、 従事者の減少で従来の分業制の維持が難しくなる中、 技術を伝承するためにも複数の工程を身に着けた技術者の必要性を指摘する意見があり、 その一方で一つの工程に特化した専門性の高い職人も必要という声もあった。 同養成講習に限らず宮古上布に関する育成事業修了後も継続できる仕組みづくりも提言された。
 インド藍の利用を文化財の観点から質問された平川信幸県文化財課専門員は 「現在、 伝統工芸は材料をそろえるのも難しく、 その中でどう技術を伝承していくか。 行政が決めるのではなく産地で選択することが大事では。 皆さんが議論を重ね、 琉球藍とインド藍を使い分けていくことが望ましい」 と答え、 使用に関しては記録を残すことなどとアドバイスしていた。
 また先月末に鹿児島県奄美市で行われた本場大島紬の見学研修の報告も行われた。 これについて文化庁の佐藤直子調査官は 「大島紬と宮古上布は似た歴史背景を持つが、 違う道を選択したため大きく変わった。 大島は産業として売れる商品の開発に力を入れ、 宮古は古い伝統を踏襲してきた。 見学によって自分たちの良さも再認識してほしい」 と述べた。

関連記事

powered by weblio


 

ファイル 18792-1.jpg
伝承者養成講習の成果などが報告された宮古上布保持団体の報告会=市総合博物館

ソーシャルブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録 はてなに追加 del.icio.usに追加 livedoorClipに追加 niftyクリップに追加 Googleに追加 Technoratiに追加 Buzzurlに追加