記事一覧

琉球藍入手困難危ぐ~宮古上布保持団体報告会

 






2017/03/07 09時06分配信 - 産業・経済 -

 宮古上布保持団体 (新里玲子代表) の2016年度伝承者養成事業報告会が5日、 市役所平良庁舎で行われた。 各工程で重要無形文化財の技術を受け継ぐため学んできた伝承者が1年間の成果や課題などを報告した。 また宮古上布を深い紺色に染める琉球藍の入手困難が続くことから、 昨年11月に実施した本部町伊豆味での産地研修についても報告され、 将来的にも生産量の減少が危惧されることからインド藍など他染料の研究開拓の必要性を提言した。
続き
 今年度の伝承者養成講習には図案・手括り、 染色、 製織で6人が受講した。 このうち染色1年目の下里愛子さんは 「今回は、 これまでの藍と違って藍建てに苦労し、 失敗もした。 アドバイスを受けて消石灰を使って藍建てしたところ、 とてもうまくいきびっくりした。 藍は1袋ごとでも違い、 扱うときはいつも勉強させられている」 と報告。
 製織2年目の島袋恵さんは 「柄が小さく織り出してから時間はかかったが、 自分のためになり自信になった。 もっと早く織れるようになり、 他の工程の人とも連携を取りながら良い物を作っていきたい。 また自宅で織りの準備ができるようになれば」 と話した。
 琉球藍に関しては最近になって手に入りにくい状況になり、 伊豆味での研修について 「ここ5~6年の塩害で藍葉の量が激減した。 生産農家は藍葉が安いため厳しい状況にあるのでは。 率直に琉球藍の危機を感じた。 織りに携わる者が生産者と協力する必要性を感じた」 などと報告した。
 メンバーからは 「琉球藍でなければ上布が作れないという意見があるが、 琉球藍が生産できなくなった場合どうするか。 宮古で栽培できないか。 インド藍ではダメなのか。 危機感を持って5~10年先をどうするか考えるべき」 との意見があった。 また 「琉球藍を使いつつインド藍を取り入れて比較研究しては。 あるもので染料の開拓も必要では」 との声もあった。
 出席した文化庁の近藤都代子主任調査官は、 琉球王朝時代に王府が考案して宮古で織っていた御絵図にも黄や緑、 赤があったとして 「重文の要件に染料は藍と限らず、 調達先も限定していない。 藍を中心にやるのは良いが 『藍でなければ』 と考えると自分たちの可能性を縛ってしまう。 色んな染料を使う人がいても良いのでは」 と意見を述べていた。

関連記事

powered by weblio


 

ファイル 16616-1.jpg
今年度の伝承者養成講習などの報告を行った宮古上布保持団体=5日、 市役所平良庁舎

ソーシャルブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録 はてなに追加 del.icio.usに追加 livedoorClipに追加 niftyクリップに追加 Googleに追加 Technoratiに追加 Buzzurlに追加