海上保安庁は3日、 宮古島北方約120㌔の海底にある 「第3宮古海丘」 がカルデラ、 中央火口丘、 噴火に伴う溶岩流の痕跡などから海底火山地形だったと発表した。 昨年7月と11月に測量船 「拓洋」、 自律型潜水調査機器 「ごんどう」 が実施した海底地形調査によって発見。 活火山なのかどうかなど詳しい調査は今後も継続していく。
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第3宮古海丘は直径約11㌔、 高さ約1300㍍ (水深約800~2100㍍) の孤立した高まり。 調査の結果、 同海丘の詳しい地形が明らかになり、 円錐形の山体の頂部には中央火口丘 (直径800㍍、 高さ150㍍) や3つのカルデラ地形 (それぞれ直径2㌔、 1・5㌔、 1・2㌔) などの海底火山地形が発見されている。
「ごんどう」 の調査で火口丘から流れ出た溶岩流の様子を詳細に捉えており、 溶岩流は2つのカルデラを乗り越えるように流れ、 表面には複雑なしわ模様が形成されていた。 溶岩流の面積は約1・46平方㌔㍍で東京ドーム約31個分に当たり、 厚さは約30㍍に達することが確認された。
同庁海洋調査課は 「南西諸島海域における海底火山の報告はまだ少なく、 噴火の形態や歴史は謎に包まれている。 今回の調査結果は南西諸島における海底火山活動解明のための基盤情報として活用が期待される」 としている。 活火山か否かはまだ確認されていないが 「地形がすごくシャープで明瞭。 そう古くはないと思われる」 (活火山の定義は1万年以内に噴火) と推測している。