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震災漂着ゴミ増加傾向、山口さん追跡調査

 






2015/04/29 09時07分配信 - 科学・環境 -

 1998年以来、 県内の海岸で定期漂着ゴミ調査に取り組んでいる山口晴幸さん (防衛大学名誉教授) によると、 東日本大震災後、 各地の海岸で震災木材類の漂着が増加傾向にあることが分かった。 28日午前、 宮古新報社を訪れた山口さんは、 昨年八重山諸島で実施した調査結果と比較した場合、 「海岸1㌔当りで1・5倍程増えている」 と指摘。 一方で、 「一般の漂着ゴミと比べると量的には遥かに少ない。 沖縄の漂着ごみの大半は中国製ゴミが主体」 であることを付け加え、 漂着ゴミ問題に真剣に対応する必要性を強く訴えた。
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 山口さんは防衛大教授時代から沖縄の漂流・漂着ゴミ環境研究者として活動。 昨年3月に退職後も、 沖縄、 長崎 (対馬)、 新潟 (佐渡島) などの海岸域で漂流、 漂着ゴミによる環境汚染問題に関する調査研究活動を継続している。
 震災木材類の漂着ゴミ調査は昨年、 八重山諸島4島31海岸を皮切りにスタート。 この時は1160本の震災木材類を確認した。 一年後の今回は、 5島36海岸で2114本を確認。 1㌔当りに換算すると、 昨年は66本、 今年は101本と約1・5倍に増加していることが分かった。
 さらに今回、 初めて宮古島7海岸で5日間 (23~27日) にわたって調査を実施したところ、 「震災起源と思われる356本の木材類を確認した」 という=写真=。 震災起源の木材類の多くは、 「釘やボルトなどが残っているものが多い」 と説明した。 同時に 「家屋の柱や梁 (はり) に装着される三角木片類が多い」 といい、 宮古島の海岸でも同様の形状・寸法の木材類が確認されたとしている。
 調査結果を踏まえ、 山口さんは 「震災木材類の漂着ゴミは増加傾向にあるが、 時間の経過とともに腐食、 または小片化し、 分解・無害化するため、 海岸環境や生態系へのリスクはないもものと判断される」 と説明。 一方で、 「沖縄への一般漂着ゴミは相変わらず多いのが実情。 中国製ゴミを主体とする近隣アジア諸国からの海洋越境ゴミがほとんどで、 漂着ゴミの軽減・防止対策を推進するには、 日本海、 黄海に加え、 東シナ海も含めた近隣アジア諸国との広域的な協議の場を継続的に設け、 国が発生源対策に向けて積極的に話し合う必要がある」 と指摘した。

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漂着ゴミの調査結果を報告する山口晴幸さん=宮古新報社

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=写真=

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